ユウスケのエイジング日記

革ジャンやデニムのエイジング記録を中心に好きな服に関して書きます

「コスパ」は悪か?

あるサイトで女性の体験談を見た。


その女性は、クリスマスに男性に食事に誘われた。
まだ付き合っていなく、お互い知るための段階だったようだ。

その最中に男性が、「この店はコスパがいい」と言ったところ、その女性は一気に冷めてしまったらしい。

普段の外食なら「安くて美味い」店でいいかもしれない。
でも異性とお出かけ、しかもクリスマスのような特別な日のお出かけに、そういう言葉を使うのはナンセンスと思われたのだろう。



僕がその女性に質問したところ、「一度冷めてしまったら、もう難しい」と言われた。


女ってのは何て恐ろしいんだ!

ワガママを言って男を試すくせに、男のミスは1つも許せないなんて、ムズゲーすぎるo(T□T)o
(こういうこと言うとフェミニストが怒るかな?)



コスパ」という言葉について考えたい。


よく革ジャンやデニムの魅力を語る時にも、コスパという言葉が使われる。

革ジャンやデニムは使い込むことで味わいが出る。
自分の身体の形に沿ったシワや色落ち、細かい傷など、味わいのある経年変化(エイジング)をするためには長い時間がかかるし、長く使えるからこそ良いブランドの高価な物を買いたい。

と、多くの革ジャンやデニムが好きな人は思っている筈。


コスパ」という言葉の意味を改めて調べた。

「コストパフォーマンス」
・支出した費用によって得られたものとの割合。費用対効果。(goo辞書)
・支払った費用(コスト)と、それにより得られた能力(パフォーマンス)を比較したもので、低い費用で高い効果が得られれば「コスパが高い」と表現される。(コトバンク


確かに、「辞書的な意味」の上ではネガティブな意味はない。
高価な革ジャンやデニムを長く使い余計な買い物はしない、というのは「コスパが高い」と言うのは間違いではなさそう。

でも辞書的な意味では正しくても、実際の会話の中「コスパが高い」と言うと、ニュアンス的に「物の良さ」よりも、「安さ」や「効率の良さ」が強調される気がする。




↑我々が革ジャンを買う動機って何だろう?

確かに、品質が良く長く使えるアイテムを持つことで、余計な買い物はしなくなるから経済的にも良いし、ゴミも少なくなるから環境のことを考えたら絶対に良い筈。


でもそれ以上に「贅沢をしたいから」ではないだろうか?


「贅沢」というと嫌な響きに聞こえるかもしれない。
金銭的な意味もあるけど、気持ち的な意味もあります。


↑好きで憧れているブランドの革ジャンを買って格好良くなりたい、自分を満たしたい、という気持ちがまずある筈。


また高価な革ジャンは10数万、20数万円と大変高価で気軽に買える物ではありません。

買うために長い時間をかけて、ブランドや素材、種類などを勉強してリサーチするところから始まります。
ターゲットが決まったら貯金することになりますが、数ヶ月、物によっては年単位の長期戦になる。(出費を抑えるために我慢することも出てくるだろう)

さらに、それだけ苦労して買っても、実際に着たら合わなかったり、自分の好みや価値観が変わることもある。


これが効率が良いと言えるだろうか?


上で書いたように、「コスパ」というと辞書的な意味よりもニュアンス的に、「安くて良い物」という意味を持ちがちだと思うが、専門ブランドの革ジャンは決して安い物ではない。
高価で時間や手間がかかっても、憧れている物を苦労してでも手に入れたい!という動機の筈。

一番上で書いた女性の体験談を聞いていたからなのもあるが、「コスパ」という言葉は「憧れているブランドの物」や「持つことで誇りになるような物」には、もしかしたら使わない方が良い言葉かもしれないと僕は感じている。
(もちろん線引は人によるが)



今回は「コスパ」という言葉について色々考えてみたが、これは他の様々な言葉にも言えると思う。

辞書的な上では間違いでなかったり悪気がなくても、不適切だったり、場合によっては相手を傷付けてしまうこともある。


こういうセンスは可能な限り、磨いて鍛えたい。